焼き菓子店 ボンボンシエルの「製菓理論」講座

自分のオリジナルお菓子ブランドをつくりたい、第2の人生にお菓子屋さんをやりたい、というお客様の声を受けて、プロのスキルとして必須である「製菓理論」をわかりやすくまとめました。お菓子の味を安定させる技をぜひ習得してみてください!

‘沸騰の力’と‘蒸発の力’「折り込みパイ生地」

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昨日の実技理論の授業は

「折り込みパイ生地」
 
ご家庭ではなかなかやろうとする機会が無いかもしれません。
昨日の生徒さんも「1年に一回くらいかなぁ…」なんておっしゃってました(^_^)今は冷凍のパイシートも手軽に手に入りますしそれでも充分美味しい焼き立てのパイを作れるわけなのでわざわざパイ生地の仕込みからしなくてもパイをたのしむ事ができますもの(^_^)
 
ただ、それじゃあ理論の勉強になりませんのでねぇ(๑˃̵ᴗ˂̵)
理論の授業では、仕込みの話はもちろんの事、それぞれの材料がどんな風に構成されて働いているのか、それを充分に生かした焼成温度についてなどなど…をお話ししてます。
 
昨日は「家で焼くとうまく浮かないんだけどお友達の家で焼くとすごくうまく浮いていい感じになるんです。」なんて話からいろいろ考察…。
 
まず折り込みパイ生地というのは小麦粉で作ったデトランプ(粉に水を加えてまとめた生地の事)で板状の油脂を包み込み、折り込んで作る生地です。粉の層と油脂の層が交互に重なって出来ています。パイ生地が層なって浮き上がるのはバターが溶けて‘沸騰’する力とデトランプの水分が‘蒸発’する力を使っているんですね。高い温度でまず一気にバターを沸騰させないと浮いてくれません。温度が低いとバターがじんわり溶けて力が出ないんです。
 
ということは家のオーブンの庫内温度が自分で思っているよりも低かったのかもしれないという事になります。逆にお友達のところのオーブンは庫内温度がしっかり上がっていた。。。
あとはパイが冷た過ぎていたとか…例えば冷凍から出したての物をオーブンに入れるだけでも庫内温度はぐっと下がってしまいます。
 
ご家庭用のオーブンは扉を開けただけでも20〜30℃近く庫内温度が下がってしまうものもあるようです。
 
パイは高い温度で焼く
折り込んである油脂を沸騰させる
 
と理解すると良いかと思います。
 
これは市販の冷凍パイシートでも同じ事です。
オーブンに入れる前に庫内温度をしっかりチェック!そしてパイ生地自体の温度も冷た過ぎないようにしてみて下さい(^_^)