東京目黒で小さなお店をしてい ます。扱っているのは手作りのお菓子や雑貨…
そしてお菓子の先生もしています。今、主に教えているのは「製菓理論」
専門学校で製菓の先生を10年程してました。製菓理論と製菓実習の非常勤講師。
でも私、製菓学校には行って無いんです。
ただ高校生の頃生まれ育った家の近所のお菓子屋さんでずっと製造補助のアルバイトはしてましたけど。
最終学歴はデザインの専門学校のディスプレイ科。卒業して雑貨の販売を1年した後ディスプレイデザインの会社に入ってそれからはずっと百貨店や量販店、展示会場のディスプレイ(飾る仕事)をやってました。
本格的にお菓子屋さんになったのは36歳の時…結婚もしてて子供もいました。今思うとよく現場に入れてくれましたよね(笑)正社員として企業に入るギリギリの年齢でした。何故年齢もいってるし、現場経験も遠い昔のアルバイトだけの私を雇ってくれたのかは未だに謎です、よっぽど切羽詰まってたんでしょうねぇ。
面接の際「岡本さんて、姉御肌ですか?」と聞かれ「はっ?んーまぁ…とりあえず弟はいますけど」と答えになってるのか、なって無いのかわかんない受け答えをしたのは覚えてます。
募集は単純に会社を辞めたいひとがいたからなんですけど、その人が会社を辞める日までかなりタイトだったんです。だから引き継ぎのお菓子の製造工程をただただ詰め込まれました。
「何故」このタイミングで加えるのか
「何故」この温度で扱わなきゃいけないのかは教えてはくれないんです。
要は理論は教えてくれないって事です。お菓子の現場はだいたいレシピと工程を伝える感じです。まあ、理論語ってる余裕はありませんし。
そこには以前から働いていた可愛らしい製造アルバイトの女の子がいました。彼女は製菓学校の卒業生でした。だから「理論」知ってるんです。「何故」を知ってる。失敗しないんですよ彼女…かたや私は同じ失敗なんどもしてました。失敗の理由が明確じゃないから改善できないんです。
そっからです。勉強しようと。。。
とりあえず通信教育で「製菓衛生師」の受験資格を取ることにしました。
通信教育は2年。たしかその間に5日間のスクーリング(学校での授業を受ける)があって通信課程が終了。晴れて国家試験の受験資格がもらえます。製菓衛生士の国家資格を取得したのが平成15年です。かなり前になってしまいました。
私が通信教育を受けたのはこちらの専門学校。
http://kokusai-seika.com/correspondence/
この時製菓衛生士の資格を取っていなかったら、この後何年か後に講師の仕事に就く訳なんですけど製菓理論の講師はできなかったでしょう。そして理論を知ってて作るのと知らないでつくるのでは全然違うという事もわからなかったかもしれません。ましてや今「製菓理論」をキーワードに仕事を進めていることにもならなかったかも。