なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

色をつけない訳

12月に入りましたね。

毎年思うし、毎年みんな言うけど

……本当にみんなが言う(笑)

 

1年があっという間です(笑笑)

 

と言うわけで

 

ついこの間焼いて描いていたと思っていた

ジンジャーマン

 

今年も揃いました。

 

我がボンボンシエルのジンジャーマンは

クリスマスジンジャーマンというより

アイシングデザインクッキーの

スパイス味。

 

クリスマスとかお正月に合わせて

ちょっぴりおめかししてる感じに仕上げています。

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先日、製菓理論を受講された生徒さんが

「アイシングクッキーのワークショップに参加したんですけど。アイシングってお砂糖すごいですよね?そこのワークショップは色を野菜や果物のパウダーで色づけしてて合成着色料は使っていなかったけれど、いくら身体に良い天然のもの使ってても、あれだけ'白い'お砂糖使ってたら…ちょっと………。」

 

彼女の作るお菓子はお砂糖を極力使わないで作るタイプで、使うとしたら粗糖を少し。

彼女も身体に優しいお菓子を目指してます。

最近ホントに多いですね。

 

「うーん…やっぱりアイシングは色で表現するカテゴリーに入っちゃうと思うしベースの砂糖が白く無いとあの綺麗な色は出ないと思うからなぁ…」

 

お砂糖を使いたくないお菓子を作っているのに何故アイシングに興味を持ったのかが気になったのでちょっと聞いてみたら、

単純に可愛いの作るのも好き

と言う答え。

(笑)

そう言うことね。

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私もアイシングクッキーは作ります。

でも、基本、色はつけない。

これは

ブランドを立ち上げた時からずっと。

 

色はつけないんですか?

 

って聞かれる事もありましたけど

最近は先に

「色はつけないんです。」

って言っちゃてるので、聞かれる事は無くなりました(笑)


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なんでつけないかと言うと

 

「うちっぽく無いから」

 

アイシングクッキーの繊細で上品な感じとか

どちらかというと工芸菓子に近い表現は

うちとは違う気がするからなんです。

ちょっとカッコつけていうと

白い線で私の表現したい感じは充分伝わるかと。

線の太さや細さ、描くデザインで

我がボンボンシエルらしいクッキーに仕上がるし

それがうちのアイシングクッキーになってると思うんです。

 

それと…

 

あくまでも

主役は

クッキー!

 

クッキーをおいしくたのしく

食べて欲しんですよね。

綺麗過ぎると食べにくく無いですか?(笑)

 

うちのアイシングクッキーは

普通のクッキー食べる時みたいに食べて欲しいし、

アイシングが食感のアクセントになる感じになればいいなと思っています。

だからベースのベタづけはやらない。お砂糖が勝ちゃうから。

 

自分のブランドを立ち上げる時

「らしさ」っていうのは特に重要で

らしく無い事はしない。作らない。

 

逆に

らしい事はなんでも有りなんです。

 

クッキー!

見た目も食感も美味しくたのしんで欲しいです。