なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

クエン酸のこと

膨張剤を自分で

天然重曹とクエン酸で調整しながら

使うようになってから

ちょっと

重曹やクエン酸について

調べてみようと検索すると

必ず

掃除関係になってしまうのでちょっと困ってます(笑)

ま、自分でいろいろやってみなさいな

ってことですね。

 

お菓子の文献でクエン酸について何となくこちらの納得いく説明をしてくれていたのがこちら

 

プロのためのわかりやすいフランス菓子

プロのためのわかりやすいフランス菓子

 

 クエン酸

レモンの酸っぱさなど、果物の酸味の成分のひとつで、果実(特に柑橘類、いちごなど)などに含まれている。

食品工業でphの安定化及び抗酸化剤の効果増強の目的で使われる。

(上記書籍から抜粋)

 

掃除的な事はもちろん書いてありませんこの本には(笑)

 

この書籍についてちょっとふれておきますね。

プロのためのとありますが、ふつうに、とっても良い本です。

お菓子が好きな方なら一度手に取ってご覧になると良いと思います。

お菓子の基本、伝統菓子、コーヒー、紅茶の入れ方から

ラッピング迄ととにかくこの一冊にお菓子屋さんになる為のすべてが詰まっているような感じ。

 

初めてこの本をみつけた時

「ひょ〜〜〜すんげぇ〜〜〜!!!」と狂喜乱舞気味に即買いしました。

お値段は専門書並にしますが

これ一冊あれば大抵のお菓子の疑問は解決されるのでは?

と値段気にせず購入した事を覚えています。

実は海外でも翻訳本が発売されていて

買いましたもの。海外版(韓国語バージョン)

.......なんか欲しくて(笑)

 

クエン酸の話に戻ります。

今迄は

クエン酸といえば

パート・ド・フュリュイを作る際に

生地を酸性に傾けて、ペクチンの凝固を助ける。

果実の酸味を補い、甘さとのバランスをよくする効果も期待できる。

(先ほどの文献より抜粋)

という理由で使うくらいしかしていなかったんですけど。

 

最近は

phの安定性をはかる為に使う

ということをしています。

膨張剤で重曹を使うとアルカリ性の炭酸ナトリウムというのが出ちゃうんですね

このアルカリ性の反応で生地に苦みがでたり、黄色っぽい生地になってしまうんですけど

アルカリ性に酸性のものを合わせる事によって中性に近づくわけですから

それらが緩和されるという理論。これがphの安定性となるわけです。

 

で、このクエン酸。

市販されているものはさらさらとした顆粒状のものなんですけど

お菓子に添加する際は

水溶性の物にしてから使う事をお勧めします。

つまり、水に溶かして使う。

 

私は経験不足からこれそのまま使ってしまったんですね。

ただ、粒子が粗いなと思ったので一度プロセッサーにかけてもっと細かくはしたのですが.........f:id:bonbonciel1013:20181206171153j:image

クッキーのような水分の少ない生地は特に粒子が残って斑点のようになってしまいます。

全ロスという悲しいお知らせ(泣)

クエン酸使うのやめようかと思いました(泣)

こんな事があって検索しまくった訳ですけど

掃除のことばっかりしか出てこなくて(笑笑)

 

で、そー言えばパート・ド・フリュイのときはクエン酸溶液つくってたわ.......

 

クエン酸と同量の水で溶かしておいたものを

加えて仕込んでみたところ

f:id:bonbonciel1013:20181206171143j:image

斑点、消えてくれました。

安堵の瞬間。。。

全ロスのあとは次の仕込みがドキドキ感マックスなんですよね(笑)

 

まだまだだわ........日々勉強。

 

掃除以外のクエン酸について何か気づいたらまたご紹介したいと思います。