お菓子の学習塾 そして小さな焼き菓子店「ボンボンシエル」

自分のオリジナルお菓子ブランドをつくりたい、第2の人生にお菓子屋さんをやりたい、というお客様の声を受けて、プロのスキルとして必須である「製菓理論」をわかりやすくまとめました。お菓子の味を安定させる技をぜひ習得してみてください!

強力粉のシフォン、薄力粉のシフォン

4月になりましたね。

4月からスタートする

食べ比べ講座の準備にちょっと追われています。

 

4月のメニューは

'強力粉のシフォンと薄力粉のシフォン'

 

シフォンケーキを焼いた事のある方なら

ご存知かもしれませんが

シフォンの配合って

'水分'が多く入るのが特徴なんですね。

 

 

 

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'水分'が多く入ると言う事は

粉の中にある

'グルテン'と言う物質も強く働く事にもつながるので

今回のような

粉の違いで食感の違いを感じる食べ比べには

シフォンケーキはとても向いているお菓子になります。

だから記念すべき最初のメニューにしたわけなのですけれど。

 

作る工程は強力粉も薄力粉も変わりません。

別立ての工程で

卵黄に砂糖と水分、粉を合わせ、それに別途立てたメレンゲを合わせていく...。

 

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仕込みの工程において何が違うかと言うと

卵黄生地の'強さ'ですかね

'粘り'といってもいいかな。

先ほど触れた'グルテン'という物質は水を加えると出てきますので卵黄生地の

状態が変わります。

 

ちょっと強力粉と薄力粉の違いについて

<製菓衛生師全書>から引用すると

 

強力粉はこのグルテンの量も多く、また質も強い。これに反して薄力粉は量も少なく、また、質も弱い。グルテンの質には単に強い、弱いという表現以外に弾力性のあるもの、ないもの、伸びやすいものなど微妙な違いがあり、製菓特性に及ぼす影響が強い。

 パンに強力粉を使うのは、練った際、グルテンが強い網状の組織を形成して、これをオーブンに入れて焼くと、発酵で生成した炭酸ガス及び内部の水分が水蒸気になってこの組織を持ち上げ膨れるからである。

これに対してスポンジ、カステラ、饅頭などを焼くときには、このグルテンの網状の組織が形成されると、膨れづらくなり、組織がガサガサになってしまう。したがって、スポンジ、カステラ、饅頭などにはグルテンの量も少なく質も弱い薄力粉が適している。

 

 ちょっと難しい言い方になってますけど、教科書的に

パンには強力粉、お菓子には薄力粉...そんな感じになっています。

試験の過去問にもそんな問題が出てたりもしますし.....

基本的には粉を使い分けているんですね。

 

でも、じつは強力粉でもお菓子は作れます。

今回のようにシフォンも焼けるし(笑)

 

 

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ただ、もちろん同じようには焼き上がりません。

 

この食べ比べ、実は

私が専門学校の講師時代にも毎年授業に組み込んでいた物なんです。

面白かったのが

意外に、強力粉のシフォンの方が好きっという意見が多かった事。

教科書の定義...

台無し?(笑笑笑)

専門学校の若者達はパンチのある食感が好みだったのかもしれないです。

今回からは一般の大人方が多いのでまた違った意見が聞けそうです。

 

自分の好みの食感をつくり出すために

'粉を変えてみる'

というのも一案としてあると思います。

この食べ比べの講座がそんなヒントになったらうれしいな。