なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

焼き菓子屋で生クリーム

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 自家製でクロテッドクリームを作るようになるまでは

生クリームを発注することはほとんど無かったです。

常備する必要性をあまり感じなかったんですよね。

生菓子やりませんから。

ピンポイントで必要な時だけの発注。

ガナッシュを作るとかですかね.....。

でも最近

生クリームが面白くて、いろいろやってみたい衝動にかられています。

というより

今使っている生クリームをかなり気に入っているとも言えます。

生クリームにもいろんな種類があることは皆さんもよくご存知ですよね。

メーカー、脂肪分、本当にいろいろ。。。。

私が勝手に思い込んでる傾向として

フランス菓子寄りのところはナカザワ。

カジュアルなカフェ寄りのところはタカナシ。

ナカザワは濃厚、タカナシは軽め

これはかなりの思い込みなので参考になりませんけど。たまたま私が経験して来たお店が、王道のフランス菓子をやってる店は中沢乳業を使っていて、カフェ系のお店がタカナシさんを使っていたと言うことです。でも、例えばベースのスポンジひとつにしてもフランス菓子屋さんはちょっと重めのジェノワーズや、アーモンドパウダーをたっぷり使ったジョコント。一方カフェ系のお店はシフォンをベースにお菓子が構成されていたりしました。生クリームもそれに合わせてメーカーをセレクトしていたという事もあります。(余談です。笑)

 

さて、私がとても気に入っている生クリームは

ナカザワでもなければタカナシでもない

よつ葉乳業さんのもの。

これは

クロテッドクリームを作ろうと思った際

今契約しているよつ葉さんに脂肪分の高い生クリームについて問い合わせたら

紹介してくれたもの。

 

クロテッドクリームはイギリスのクリームですけれど

イギリスの乳製品の区分では

シングル・クリームが乳脂肪分18%以上

ホイッピングクリーム35%以上

ダブル・クリーム48%以上

 

イギリスのクロテッドクリームはだいたいこのダブル・クリームで作られているようですね。

だから一番高い脂肪分の生クリームでいいのありますか?

っと問い合わせしました。

 

よつ葉さんが紹介してくれたのは脂肪分47%のものです。

限りなく48%に近いもの。

うちのクロテッドはこのクリームで作っています。

www.yotsuba.co.jp

お世話になっている営業の方に根掘り葉掘り質問攻めした後

このクリームを発注してみたんですが

これがね......

実にいいっ!!

イメージ通りの感じだったんですね。

もっと簡単にいうと

 

おいしい(笑笑)

 

もうひとつ同じパーセントのものもご紹介してもらいましたが

これがドンピシャ気に入ったので

「いえ、これで」

決めると迷わないタイプなんです(笑)

 

そして

うちのオリジナル

'五本木スコーン'

も誕生したわけです。

 

この生クリームが来たおかげでクロテッドはもちろんのこと

いろいろやってみたくなって普通に立てて生菓子作って見たりもしています。

新しく'クリームマドレーヌ'という商品もできたりして...

気に入った材料に出会うといろいろ広がっていきますね。

たのしい...。

フロランタンやエガンディナーなど大好きな部類の焼き物なので

もしかしたら今後突発的に焼くかもしれないな.....。

 

でも、残念ながらこの生クリームは業務用で一般の発売はされていません。

クリームを体験してみたい方はぜひ

我がボンボンショップに足をお運びいただければと思います。

美味しいクロテッドクリームと共にお待ちしております。ふふふ。