なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

青年になった彼の話

ちょっとふらっと立ち寄った

デパ地下ですれ違った人…

「ん?!」

「…?」

ほんの数秒立ち止まって振り返り

「あー!」

「あぁっ!先生ーーーー!」

「おお!おーーー!」

そして、何故か握手(笑)

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専門学校で教える仕事をしてたりするとたまに……本当にたまーに

こうゆう事があったりします。

 

卒業生にばったり遭遇…。

 

私が教えていた専門学校は都内の学校では無いので学生は地元の自宅近くに就職する事が多く私の日々の行動圏内で遭遇するのはお店に遊びに来てくれるパターンが多いんです、だからちょっと珍しいパターン。

 

彼は都内のそれもスイーツの激戦区とも言われる'自由ヶ丘'の超有名店に勤めています。

どうしてもそのお店に入りたくて

学生の時からいろいろアクションしてました。

そしてめでたく入社。

「先生!僕、あの店で働ける事になったんです!」

本当に嬉しい顔して報告してくれたのを覚えています。

自由ヶ丘で近いし、私もそのお店のお菓子は大好きなので彼が勤め始めてからこっそりと行った事もあります。その時はまだ彼は製造には携わって無くてホールと販売やってました。彼にバレないようコソコソしてました、はじめてのお使いかっ?(笑)

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有名店と言われるパティスリーは就職してすぐ製造に入れる訳では無くて販売を一年くらいやってからやっと工房に入れてもらえるというところ多いと思います。お菓子作りたくて入ったのに作れない…そんな理由で諦めてしまう新人も多いんですよね。

 

「先生、僕今は'生'やらせてもらってて(生菓子全般という事)…もう4年目だから(笑)」

「そっか!いいねっ!何?今日は休みなの?」

「はい。店は定休日無いんで、シフト制なんで…」

手にはデパ地下のお惣菜の袋かな…たわいもなく話して別れました。

 

顔がしまってしっかり青年になったなぁ。

 

専門学校時代…

彼は本当に良く自主練もやってて優秀な生徒でした。当時、学校が最新のコンベクションオーブンを導入した時があって私は新しい機種が全く使いこなせなくて、一度授業中に操作間違えて大量の水が溢れ出し教室大惨事!!!

なんて時も彼は自主練でそのオーブンをすっかり使いこなしていたので、シャラっと助けてくれたりしました。それ以来私は先生という立場を思いっきり利用してそのオーブンを使わなきゃならない時は彼を呼びつけて

「ちょっと焼いといて」と上からお願いしたりしてたんですよね。。。

ああ……あの時は助かったって言えばよかったな…(笑)

 

有名パティスリーでがっつりパティシエになった彼…クリスマスに向けてどんどん激務が待っているのだろうなぁ。

以前の関係上'先生'と呼ばれるんですけどね

社会に出てちゃんと働いている人は立場的には同じ。

'お菓子に携わる者'として話ができるのはうれしいですね。

私もいよいよクリスマス準備始めなくちゃ!