なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

焼き上がり直ぐにシフォン型が落下したこと

以前にもお伝えした事があるかもしれませんが

シフォンの型ってとても特殊な型なんですよね。

そしてその型を使ってまた、どちらかというと

コントロールするのがちょっと難しい水分の多い別立ての生地…

シフォンに関しては本当に沢山のいろいろな面からの検証、事例が後を絶たないですよね。

お菓子は本当に奥深いものだけれど

シフォンはその中でも謎に包まれたお菓子かもしれません。

だから愉しいんですけど。

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お正月明けに個人レッスンの出張で

一日中シフォンを焼いてきたのですけれど

私の授業では珍しくデモだけ繰り返すレッスン。久しぶりに続けて何回戦も仕込みしてその時もシフォンの奥深さにまた気付かされていたのですが…

 

工房に戻ってきて初焼きのシフォン

焼き上がり直ぐに私

落としちゃったんですね(泣)

気の緩みというか、集中力が切れていたのか…

やらかしました……。

 

冒頭にも書きましたが

シフォンケーキというのは

'型ありき'のところがあって

水分量の多い配合、つまり粉気の少ない配合とも言えると思うのですが、力の弱い生地を

真ん中の柱と周りの壁を使って支え冷まして

安定させる。

そんな生地です。

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型に助けてもらって安定する訳ですから

焼き上がりホカホカの状態で

衝撃を与えてしまうと

生地が型から剥がれ陥没しちゃいます。

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焼き上がり直ぐに

生地内の気泡を均一に分散させるために

型を持ち上げてトンッと落とす

これはとても大事な工程のひとつですが

'落っことす'とは全く違います(笑)

 

実は

Instagramにこの画像をアップしたら

私もやりました!っと

落とした時のシフォンの画像をDMで

わざわざ送ってくださった方がいて

その方の画像からも

大きな気泡が見られました。

焼き上がりに落下させてしまっただけなのに

ここまで大きな気泡となってしまうんだなと

とても参考になりましたが、別の意見もいただいて、いやいやこの気泡はもともとあったんじゃ無いのかな。という方も…。

 

じゃあほんとのところはどうなのよ。

と気になるところなんですけど

さすがの私も

じゃ

'わざと'焼き上がりに落としてみるか。

という気にはまだなれず(笑)

 

とりあえず

型の取り扱いには気を付けよう

 

と心に誓っています。