なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

メレンゲを作るお砂糖の役割。

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実習の授業をしていて

"メレンゲを立てる"

という作業…

かなりの頻度で

出てきます。

 

メレンゲを作る際に

必ず

砂糖を加える

って事が出てきますけど

この砂糖…

メレンゲを作り上げる為には

必須アイテムなんですけれど

この砂糖の使い方

とっても難しいと考えてる方

多いです。

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はい。

難しいです(笑)

だってこのメレンゲの

良し悪しで生地状態が変わるわけですから

そのお菓子

その生地に合った

メレンゲを作り上げる必要があります。
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授業やっててちょっと

思ったんですけど…

 

メレンゲ…

砂糖を使って

'立てよう'としてます?

それって

ちょっと解釈が違う気がしたんですよね。

砂糖は

立てたメレンゲを

'安定'させるもの

であるって事…

みなさんわかっているようで

いないのかも…。

今回の生徒さんも

砂糖を分けて入れるタイミングの

幅が若干長め

砂糖を加えてから'立てよう'としてる感じです。

だから

最終的にメレンゲが粗めに上がってました。

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「お砂糖で立ててるんじゃ無くて

'安定'させる為に使ってみて下さい」

と促したら

「あー…先生…私全然タイミング遅かったわ」

うん

メレンゲも滑らかに仕上がってます。

 

メレンゲは

卵白の中のタンパク質の空気変性

によって出来上がるものです。

(ちょっと難しい(笑))

お砂糖はあくまでもそれを

安定させるものなんですよね。

お砂糖を加えてるから

立つわけでは無いわけで

立てた卵白を安定させているのが

砂糖。

だから砂糖を加えるタイミングも

立てる為のタイミングでは無くて

安定させるタイミングで

加える必要があります。

 

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解釈の仕方を変えると

お砂糖を加えるタイミングも

違ってくるかと思います。