なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

マドレーヌのコブは「時間差」で

先日のワークショップの参加者さんからの質問にお応えして

マドレーヌのコブの作り方をアップします
 
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上→マドレーヌのこぶわざと作ったもの

下→作らないように焼き上げたもの

 

簡単に説明しますね。

 

それは

「時間差」です。

 

「温度差」でもいいかな。

 

型に流した生地の周りの部分と中心部分の火入れに「時間差」を作ってあげればいいという事です。つまり、周りだけまず火が入り真ん中が生焼けの状態になるようにコントロールして、生地の周りを先に焼き上げ真ん中の生焼けの生地の逃げ場を上にしかいけないようにします。上にしかいけないので自然にこぶが出来るという訳です。

 

具体的にどうコントロールすればいいかというと

 

○オーブンの温度をまず高温に設定し、生地の状態(中心がまだ生焼け)をみて低温に落としてして焼き上げる。

 

○仕込んだマドレーヌ生地を冷やし、冷たい状態でオーブンに入れる。生地に火が入る時間差を生地温度でコントロールする。

 

他にもやり方はいろいろあると思いますがようは火入れをコントロールすればいいだけですね。ただきれいにコブを作るには型に入れる容量やタイミングも関わってくるのでご自分の配合やオーブンのくせなど把握する必要があるかもしれません。

 

マドレーヌをよく焼くのにコブが出来たり出来なかったり。。。???

同じように作ってるつもりなのになぜ?と感じられている方もいらっしゃるのでは?

それは生地の温度やオーブンの庫内温度の違いで反応が微妙に変化するからなんです。特にマドレーヌ型は深さがありませんから火入れの反応がはやいほうなんです。

 

一度釜入れしたら生地が焼き上がっていく様子をじ〜〜〜〜っと最初から最後まで見てみるのも面白いですよ。