なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

ご存知ですか?ゼラチンの溶ける温度

暑い日が続きますね。

まだ7月に入ったばかりだというのに正直バテバテ気味です。

 

お菓子も口当たりの柔らかい冷たいお菓子が食べたくなります。

 

残念ながら我がボンボンショップは生菓子やってないので、商品としてはご用意出来ないのですが……。

 

せめて今回は凝固剤の話でも…

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凝固剤とは液体を半固体に変える材料のひとつ

 

一番馴染み深いのはやっぱり'ゼラチン'でしょうか...

ゼリーを作ったり、ムースを作ったり、ババロアを作ったり

他にも実は

マシュマロ、グミ、ヌガー、アイスクリームにも...

いろんなものを固めてくれています。

 

固めてくれる事については皆さんよくご存知ですよね?

「冷やせば固まる」

 

夏のおやつにゼリーを作る事もしばしば....

ちょっと製造工程を見てみましょう

  1. ゼラチンを水にふやかす。
  2. 水溶液(ゼリーを作りたいもの、例えばジュースなど)を沸かす。
  3. ふやかしたゼラチンを2に加え溶かす。
  4. 漉す
  5. 型に流して冷やし固める。

こんな感じですね。

ここでお伝えしたいポイントは今回のテーマでもある

「溶ける温度」です

 

ゼラチンの溶ける温度ってどれくらいかというと

溶解温度 40〜50℃

つまりちょっと熱めのお風呂くらいと言う事です。

 

専門学校の実習の際には

「じじいがつかる熱めの温泉くらいだよっ!!」と説明してました(笑)

これは余計な話..........失礼...

 

だから

水溶液は沸騰するまであたためなくてよい

ということ。

レシピには「沸かす」と書いてあるのでつい

「沸かす」=「沸騰させる」と勘違いしがち

ゼラチンがきれいに溶けさえすればいいのですから沸騰させる必要はないんです。

実は温度が高すぎると熱変性をおこして固まる力が発揮できなくなる事もあります。

そして

ゼリー液の温度が高いと言う事は

冷えるのにも時間がかかる

ということですよね。

おやつの時間に間に合わないなんて事にも繋がります。

 

ちょっとしたことですけどずっと作りやすくなるはずですよ。