昔々
私がお菓子の仕事をし始めたのは
実はまだ10代…高校1年15歳くらいです。
生まれて育った家の近くに
それはそれはキラキラしたパティスリーがオープンしましてね…
その頃はまだパティスリーなんて言葉もあまり聞かなくて、'街のケーキ屋さん'って感じのお店が主流だった頃、今のようにお菓子を日常的に食べるっていう事も無くてケーキはお誕生日に赤いイチゴののったふわふわ生クリームのホールケーキを買ってもらうのがほんとに嬉しくて注文しておいたホールケーキを取りに行って大事大事にそーっと持って帰る…そんな子供時代(もしかしたらうちの実家だけかもしれないけど(笑笑)でも一般庶民の家はだいたいそうだったと思います。)
で、私は高校生になって初めて'ケーキ屋さん'では無くて'パティスリー'を知ったわけです。
こんな可愛いお店で働いてみたい!
って思って始めは販売のつもりでここで働かせて下さいってお願いに行ったんですけど販売にはもう綺麗なお姉さんがいるからダメって言われて(笑笑)
「中ならいいぞ」と…。
そう製造補助ならOKだと。
で、製造補助のアルバイトを始めたんです。
懐かしいですねぇ。
そういえばつい最近その店の社長から電話ありました。当時の職人さん達が集まって飲んでるらしくて代わる代わる電話に出るんだけど、全員酔っ払ってて何言ってんだかわからない(笑笑)もうじじいとおっさん達ですからね……アルバイト当時、販売の綺麗なお姉さんとは扱われ方全く違ってましたけど(笑笑)ほんとに可愛がってもらってたんです。
ちょっと話がそれちゃった…失礼…。
当時私の中で最高のクリームと言えば
そう、お誕生日に買ってもらった真っ白な生クリームでバタークリームはあんまり美味しくないものってインプットされてたんですね。何故かというとバタークリームのケーキは某有名製パン会社の大量生産型のものしか食べた事が無かったのでなんか固くて油っぽいって感じで。(今現在はめちゃくちゃクオリティ上がってますよね、大量生産型のメーカーのものも...お菓子屋さん泣かせ。)それにいろいろ比べるほどケーキ自体を食べる生活環境じゃない事もありました。
で、
そのパティスリーで生まれて初めて
作り立てのバタークリームの経験をしたんです!
衝撃的でした!
「バタークリームってこんなに美味しいのぉーー!ー!!!!!!!!!」
大きなホイッパーから直接できたてを試食させてもらって…そっからはバタークリームってめちゃくちゃ美味しいもの!とインプットされました(笑笑)
最近やっと少し気温が下がってきたので
クリームのお菓子もやろうと考えていて
バタークリームを使うつもりでいろいろ試作をしていたのですがやっぱりイタリアンメレンゲベースのバタークリームに行き着きました。
私は最近ほとんど計算式を作って配合を構成してるんですけど、だいたいベースは教科書の配合です。
教科書とは「製菓衛生師全書(日本菓子教育センター 発行書籍)
↓ご参考まで
日本菓子教育センター | 日本菓子教育センターについて | 出版図書
教科書の配合は
・イタリアンメレンゲを使ったもの
卵白 300g
砂糖(A) 80g
砂糖(B) 330g
水 110g
*砂糖(B)と水でシロップを作る
バター 1000g
※卵黄が入らず、熱いシロップで熱処理するので、他のクリームより日持ちが良い。クリームのかさが出て、軽く、あっさりとした味になるため、洋酒の効果が出しやすく、フルーツの味ともよく合う。また着色効果が良い。
とあります。
でもちょっと量が多いので気軽に作るとなると
ね…
で、私の計算式は
卵白の量を1として考えて
卵白 1
砂糖(A) 0.3
砂糖(B) 1
水 0.3
*砂糖(B)と水でシロップを作る
バター 3.5
と調整しました。
つまり卵白の量が100gだとしたら
卵白 100g
砂糖(A) 100×0.3=30g
砂糖(B) 100g
水 100×0.3=30g
*砂糖(B)と水でシロップを作る
バター 100×3.5=350g
という配合です。
かなり簡単に調整したので覚えやすいかと(笑)
ざっくり書くと
立てたメレンゲ に熱したシロップを加えイタリアンメレンゲをつくり
バターと合わせてクリームに仕上げます。
作り立てのバタークリーム.......
本当においしいです(^_^)
おもいで........。