なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

いっぺんに仕込む=大量生産では無い

大量生産と聞くとつい

ミキサーでいっぺんに仕込んで

一気に焼き上げそして仕上げ

その方が効率的で早い。

そんな風に考えますよね。

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それは大きな工場や

パティスリーでの話。。。

ひとり営業の小さな工房

もしくはご家庭なんかだと

量が多い分仕込むのも

焼くのも手間取るのでは?

大量生産というのは

いっぺんに作るという事では無くて

たくさん作るという事。

 

たくさん製造する為には

それなりに準備をしてから

作り始める。

仕込みの前に材料のチェック。

あると思ってた材料がほんの少し足りなかっただけでたくさん作り続けなければならないのに

そこでストップしてしまいます。

まずはレシピを見ながら

ひとつひとつの材料がどのくらい必要なのかを

把握することです。

計算です!まずは(笑)

卵が何個

砂糖が何g

粉が何g

バターは何g

製造数に必要な材料を必ずちゃんと

揃えておく。これはお菓子の材料だけでは無くて包材もです。

焼き菓子なんかは焼いて冷めたらすぐ袋に入れていきたいですから、入れる袋が無ければそこも作業がストップしてしまうだろうし、もし作ってしまった後だったらいったんラップかけておくだの場所をどこに保管するだのと余計な作業が入ってきてしまいます。

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あたりの材料の必要量が把握できたら

今度は何回戦で焼き上げるか

を考えていきます。

釜の大きさ、ミキサーの大きさを考慮して

一回あたりどれくらい作れるか

そしたら何回戦回すか…

焼くだけではなく、冷まして包む時間も

考えて……

 

大量生産っていかに計画的に

計算できるかって事なんですよね。

時間や量を計算通りに進めるとちゃんと

きちんとたくさんの量を製造する事ができますよ。

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バレンタインも近くなってきましたので

たくさんの人に手作りのお菓子を…なんて

考えている方も多いかと思います。

 

大量生産はまず計算から(笑)