なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

甜菜糖ときび砂糖

f:id:bonbonciel1013:20200330134958j:image

日々

製菓理論と向き合っていると

ふっと…

あれ?

これって

どんな感じ?

っと'気になる'事に

ぶつかったりします。

今回は

甜菜糖ときび砂糖の事。

もちろん

どちらもショ糖(砂糖)の

原材料ですけど

それはもう何十年と

甘味料の単元の導入で

言い続けているので(笑)

それは変わる事なく…。

今回気になったのは

もっと具体的な感じ。

手に入りやすい

こちらや

 

f:id:bonbonciel1013:20200330140243j:image

 

こちら…

 

f:id:bonbonciel1013:20200330140306j:image

 

製菓理論の教科書には

 

砂糖の原料は亜熱帯地方に産する甘蔗(さとうきび)と温帯に産する甜菜(さとう大根)が主であり、これらの原料から抽出、精製されたものが"砂糖"である。甘蔗から取ったものを甘蔗糖甜菜から取ったものを甜菜糖(ビート糖)と言っているが科学的にはほとんど変わりがない。

(製菓衛生師全書より)

 

'化学的にはほとんど変わりない'

とあるんですけど

 

この二つの原材料は

もちろんグラニュー糖にもなります。

甘蔗グラニュー糖

ビートグラニュー糖

実は

この違いについては

実験的に数値が出てるんですね。

その数値を出してくれてるのが

こちらの書籍。

洋菓子材料の調理科学

洋菓子材料の調理科学

 

 

この書籍には

加熱したり、酸性にした時、

違いが出るとあります。

ビートグラニュー糖の方が

スポンジ生地にした時など

艶のある生地だったり浮きが良かったり

するという結果が。

古い本ですがとても面白いです。この本。

余談です(笑)

 

でも…

 

グラニュー糖と

粗糖だと

やっぱり反応は違うだろうなと。

画像のきび糖とてんさい糖は

粗糖ですから

また違った感じになるだろうと…

 

常々砂糖を変化させるだけで

全く違うものになるって

豪語(笑)してるので

やはりこれは

やってみないとかなぁと

このあたりの粗糖は

皆さんも通常ならば手に入りやすいし

きっと気になってるのでは

ないかなと勝手に思ったりも(笑)

 

原材料の違いから

'粗糖'でどんな違いになるのか

ちょっとやってみたいと思っています。