なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

私がこの窯を選んだ訳…。

この話は

私のところに来た方々には

必ず自慢してる話なんですが(笑)

 

私が工房を立ち上げる時に

見つけた窯は

当時私もネットで初めて見て衝撃を受け

すぐさま施工屋さんに相談してみたら

たまたまその施工屋さんがメーカーと精通していてショールームに連れて行ってもらえて実物を見る事が出来て、即買いしたんですね。

 

どこに私が衝撃を受けたかというと。。。

コンベクション

デッキ

この二つを一台で切り替えて使用できるという点です。

 

コンベクションオーブンと

デッキオーブン

普通は個々にある物が

一緒になってるのっ?!

すげ〜!!!!

って

当時液晶画面に釘付けでしたね(笑)

 

簡単に言うと

コンベクションオーブンというのは

庫内の気流を対流させて焼き上げるタイプ。

つまりファンで風を起こして加熱する。

だから火通りも早いし焼きむらもあまりないと言われています。

デッキというのは

庫内の上下の石の板みたいなものの

温度を上げたり下げたりして

庫内温度を調整して

じっくり焼いていく感じ。

 

 

もっとわかりやすくいうと

コンベクションは乾燥させるように焼いて

デッキはじんわり焼く

 

もっともっとお菓子に近づけて

説明するならば

コンベクションは乾燥させるように焼くから

クッキーとかサクッと仕上げたいものに向いていて

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デッキはしっとり焼き上げたいスポンジ系に

向いている

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私は焼き菓子屋をやろうとしていたわけなので

クッキーも焼きたいし、シフォンやパウンドなども焼きたい…

そしてクッキーはサクッと焼きあげたい

シフォンやパウンドはしっとり焼きあげたい

 

普通はそうしたかったら

コンベクションオーブンとデッキを2台持たないといけないところを1台でやってくれるなんて、焼き菓子屋としてはなんとありがたいっ!

そんなオーブンを私は持っているんです!

って自慢(笑笑笑)

 

実際大きなお菓子屋さんでは

この2台を使ってお菓子を焼き分けているところもあります。

小さなお菓子屋さんはデッキオーブンが主流かな(これは私の経験上の話)やっぱりスポンジ焼く頻度が多いですからお菓子屋さんは。

コンベクションをベースに使うのは

料理系の方かな…お肉とか焼くのは外側パリっと中ジューシー。

 

ただこれだけは伝えておきたいのですが

これはあくまでも機能から言うところの

話であって

どんなオーブンでもお菓子はなんでも

焼けます!

散々自慢しておいて言うのもなんなんですが

私は今は結局

コンベクション使って無いです。

なんか調子悪いなと気づいて

それ以来クッキーもシフォンもパウンドも

スコーンも全部デッキ機能のみ

それでいい感じに焼けているので。

ようはどう使いこなすかどうかだと思います。

どんなオーブンでも。

 

自分のオーブンをよく知って

たくさん使って

自分で焼き加減をコントロールする

ということです。

 

まあ…オーブンをよく知るという意味で

コンベクションとデッキの

違いが参考になれば

うれしいのですけれど。。。

 

ちなみに私の自慢のオーブンですが

今はネット検索しても出てこないんです。

もう生産していないのかも…

だからかなり大事に使ってます。