なるほど!お菓子事典 〜小さな製菓専門学校〜

製菓理論専門家が軽やかに、そして熱く語ります。

試食するということ

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自分レシピで

焼き菓子を販売したいと

思ってる方は

お菓子をいろいろ焼いて

いると思うんですけど

そのお菓子は

どのタイミングで試食していますか?

焼きたて?

その日中?

翌日?

3日後?

1週間後?

 

焼いたらすぐ食べてみたいですよね?

どんな風に焼き上がったのか。

 

ま、

すぐに生地状態を確認

することはしたほうがいいですけど

 

商品として考える場合

焼き上げて

どのくらいでお店に並べ

そして

お買い上げいただいた商品を

どのタイミングで召し上がって

いただけるのかは

私たちにはわからないですし

お客様は

焼きたてを召し上がる事は

基本無い

ですよね。

焼き菓子は特に。

 

開発してる際は

そのタイミングを

自分で設定する必要が

あるんですよね。

 

生地の風味

食感

日々変化するという事を

感じる必要があります。

 

それを踏まえて

1番召し上がってほしい

状態を設定して

賞味期限を考えるんです。

 

専門学校講師時代

焼き菓子のメニューの際には

生徒たちに

「お腹が空いてるからと自分のおやつに

するなかれ」

って言ってました。

焼き上がりは生地状態を確かめ

次の日、その次の日って

風味、食感の変化を知りなさいと。

これって

出来そうで実はなかなか

できないものなんですけど。

実際

'お菓子食べられるから'という理由で

学校を選んだ子もいるし

はじめのうちは喜んでるけど

ただ半年もすると毎日のお菓子攻撃に

ひーひー言うようになる

自分じゃ食べなくなるんです。

そう

家族、友達、周りの人に

食べてもらうようになる。

次の授業の時

「先週のあのお菓子

3日後はどうだった?」

と聞いても答えられる子はほとんど

いませんでしたねぇ。。。

まあ

学校の場合は学生が卒業後

すぐに自分で起業するなんて事は

あまり設定してませんから

それも仕方ないですけど。

 

個人でお菓子屋さんに

なりたいという方は

いちばん美味しく召し上がって

いただけるのはいつなのか。

を確認するための

試食をしてみて下さいね。

 

ちなみに私は

油脂の強い焼き物に関して

例えばパウンドなんかは

焼き上がり粗熱が取れたら

真ん中でカットし生地状態だけ確認。

翌日の午後くらいから試食します。