焼き菓子店 ボンボンシエルの「製菓理論」講座

自分のオリジナルお菓子ブランドをつくりたい、第2の人生にお菓子屋さんをやりたい、というお客様の声を受けて、プロのスキルとして必須である「製菓理論」をわかりやすくまとめました。お菓子の味を安定させる技をぜひ習得してみてください!

クッキーと卵

ご来店いただいたお客様から

 

「これ、卵入っていませんよね?

なのになんでこんなにサクサクしてるんですか?以前ここで買って.....。

私クッキー作る時いつも卵入れるんですけどこんなにサクサクにならないから…」

 

「はい。卵、使っていません。

そうですか....クッキーに卵.....。

入れなくてもね....バターの状態とかで..........」

そのときは店頭でのお話だったので延々理論語る訳にもいかず、

ちょっと歯切れの悪いお答えになってしまったので。

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まずは

お菓子における卵の役割のお話から...

ちょっとクッキー生地とは離れますけど、卵といえば

'泡だて'ですよねケーキがふんわり膨らむのは卵のこの泡立つということからなのは

お菓子を作られる方ならご承知の通りです。

 

そしてこちらがクッキーにかなり影響してくる

 

'風味'

 

卵の風味はどこかやさしい香りをもっています。

卵黄になるとその風味に'コク'もプラスされます。

焼成すると焼き色や香ばしいかおりなども。


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ちょっと難しくなってしまいますけど

参考資料から生地に対する卵の働きについてのまとめを引用しますね。

 

「卵の水分はデンプンの糊化を助けたり、生地の硬さを調節して成形しやすくいている。また、生地中に分散したたんぱく質が加熱によって固まり、もろく崩れやすい生地を固める」

 

とあります。

 

つまり卵は生地の固さを調整したり、それぞれの材料を火入れの際につなげたりしてるわけです。

 

科学でわかるお菓子の「なぜ?」―基本の生地と材料のQ&A231

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クッキー生地に対しての卵って

どちらかといえばさくさくさせるっていう役割よりも

'風味'や'生地の固さを調整する'ことなんですよね。

 

 

配合を見てみるとわかるかも知れませんが

クッキー生地の配合に対して卵の配合って少ないですよね。

あ、これはアイスボックスや型抜き生地のようなタイプのことですが 

たとえば

200gの粉に卵黄1個分加えるぐらい。

いかにも調整してる感じの割合です。

でも調整しながら風味もプラスしているわけですけれど。

 


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生地に卵を加えるのは

やさしい風味を醸し出したり

生地のもろさの調節をするためで、

さくさく感はじつは

バターの役割が大きいんです。

 

冒頭のお客様にも

「そうですねぇ。うちの配合ちょっとバターが多めかもしれません......」

なんてことも言った気がします(笑)

実はバターの配合....普通ぐらいかも.....

この場をお借りしてちょっぴり'盛った'発言をお詫びします。